聴覚障害とは?難聴と聾(ろう)の違い

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聴覚障害とは

「聴覚障害」とは名前の通り、音や声が聞こえない、あるいは聞こえにくい障害のことを言います。一言で聴覚障害と表現しても、聴覚障害者それぞれの症状には個人差があり、聞き取りにくい音や声の高さなども人によって変わってくるものです。

つまり、聴覚障害があっても口話が可能な人、全く口話ができず筆談でないと伝わらない人など、それぞれの聴覚障害者に合った配慮が必要だということを忘れてはなりません。

配慮について詳しく知りたい方はこちら

補足

私たち聴覚障害者の間では「難聴」「聾(ろう)」の2つに分類されてる認識ですが、医学業界では聴覚障害を聴力や聴力を失ったタイミングなどによって細かく分類されている。

難聴と聾(ろう)の違いについて

難聴

だいたい聴力100デジベル以下の聴覚障害者で、口話でのコミュニケーションも可能。ただ、集団や騒がしい環境などで会話ができないケースもよくあるので注意が必要

聾(ろう)

だいたい聴力100デジベル以上の聴覚障害者で、口話でのコミュニケーションができず、手話言語を用いてコミュニケーションをとる人が多い。

聴力による聴覚障害の分類

聴力とは

補聴器や人工内耳など補助する機器を装着してない状態でどのくらいの大きさの音が聞き取れるかを「聴力」といい、「db(デジベル)」という単位が使われます。そのデジベルの数字が大きいほど大きな音ということになり、それだけ耳の症状が重いという意味になります。
つまり、仮にAさんの聴力が80デジベルだとすると、80デジベルの大きさの音からようやく聞き取れるということです。
そして医学では難聴の度合いによってさらに「中等度難聴」「高度難聴」「重度難聴」に区別されています。その区分によって身体障害者手帳の階級が変わり、受けられる福祉サービスも異なってくるのです。

引用:https://www.tonancyo.org/

医学的には、聴力レベルを中等度、高度、重度難聴と区別しますが、一般的にはその専門用語を用いず、代わりに「難聴」「聾(ろう)」(もしくは聾唖)と区別します。聾という言葉は医学的な用語ではないため、正確な基準は決まっていませんが、だいたい100デジベルからの「重度難聴」の区分が聾というように認識されています。
 
ですから聾者は難聴者と比べて耳の症状が重く、正しい発音が聞き取れないため発音の理解ができず、口話を苦手とされているのです。

聞こえ方による聴覚障害の分類

「聴力による分類」に対して、耳のどの部分に障害があるかによって変わってくる「聞こえ方による分類」も存在します。

感音性難聴

現状の聴覚障害者で最も割合が多い。音を信号として脳に伝える働きがある中耳や聴覚神経に障害があり、言葉が聞こえにくい障害。
補聴器を装着しても音は聞こえるものの、声が歪んで聞こえたり、クリアに聞き取ることが難しい特徴がある

伝音性難聴

中耳まで音を振動で伝える働きがある外耳に障害がある。補聴器を装着して音を大きくすれば健常者と同じように聞き取れる人がほとんどである。
また、一時的になる人も存在し、だいたいが治療や手術で治るとされています。

混合性難聴

現状の聴覚障害者で最も割合が少なく、珍しいケース。中耳、聴覚神経から、外耳まで障害があり、感音性難聴と伝音性難聴が混合している症状。補聴器が役に立つ人とそうでない人がいる

障害ができたタイミングによる聴覚障害の分類

聴覚障害は生まれつき持った者とそうでない者がいます。

先天性難聴

生まれつき持つ聴覚障害。わかりにくい障害のため、生まれてすぐ気付かず、2、3年経ってようやく聴覚障害であることが判明するケースもある。

中途失聴

怪我や病気、ストレスなど何らかの理由で突然聞こえなくなってしまう聴覚障害。もともと口話を第一言語として話す者であるため、発音に違和感がなく、症状も先天性難聴と比べて軽い場合が多いので会話をしてても聞こえてると誤解されやすい。手話言語を使わない人も現状比較的多い。

見えない障害|聴覚障害をアピールしよう


聴覚障害のことを「見えない障害」と言われることがあります。その理由は肢体障害や知的障害などと違い、見た目だけでは健常者と見間違われることが多いからです。
 
実際、耳の聞こえを補助する機器「補聴器」や「人工内耳」などを着用する人がほとんどですが、髪に隠れて見えない場合がありますし、そもそも普段の会話で耳に注目することはほとんどないので、気づかれないことが多いのです。
 
また、聴覚障害者が必ずしも補助機器をつけてるとは限らず、特に症状が重い人は補聴器をつけても声の聞き取りが厳しいため、あえて着用しない人もいます
 
それだけ見分けることが難しい障害でもあるので、聴覚障害当事者は自ら障害をアピールすることが重要になってきます。
 

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